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A Historical Odyssey: QlikView 1(日本語訳)

Henric CronströmのBusiness Discoveryブログの日本語訳をご紹介いたします。

オリジナルの英文ブログへのリンク

http://community.qlik.com/blogs/qlikviewdesignblog/2012/06/22/a-historical-odyssey-qlikview-1


Henric Cronströmの経歴を詳しく知りたい方はこちらのリンク(英文)もご参照ください。

http://community.qlik.com/people/hic

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1994年は、スエーデンのサッカーチームがワールドカップで銅メダルをとり、英仏海峡トンネルが開通した年でした。ロシアの大統領は、ボリス・エリツェン、アメリカは1期目のビル・クリントンが大統領でした。そして、この1994年にQlikView または QuikViewの最初のバージョンがリリースされました。

qv1_logo.png


Version1.0は、項目間の論理的推論(logical inference)については実装していましたが、グラフィック機能や計算機能はありませんでした。QlikView1のライフサイクルの中で、グラフィック機能と計算機能が追加されたのは、version 1.42です。この時点で、現在のQlikViewの根幹となる機能-マルチテーブル・リレーショナル・データモデル、logical inference engine、チャートなどのグラフィック・オブジェクトからのデータの選択や動的な計算実行の機能- が実装されました。

さらに、聖なる(holy)ドキュメントであるアプリ(Appのファイルの中に、データのスナップショットやデータレイアウト、データ取り込みのロジックなどの全ての(all)必要な情報を集約して保存するというコンセプトを持っていました。また、ユーザーは、業務領域や用途に応じて、複数のドキュメントを作成することができるしくみも、当時からの考え方のひとつです。ユーザーは、他のユーザーにドキュメントをメールで送ることもでき、個別のユーザーのマシンにソフトウエアのインストールは不要です。この設計は、QlikViewデスクトップとQlikViewサーバーの間での互換性を担保するとともに、移植性(portability)を確立するためにも必要だと考えた結果のアプローチです。


qv1desktop.png

1990年代の中盤は、32-bitWindowsをベースにしたソフトウェアが開発を開始した時期でもありました。まだ、Windows3.1を含むほとんどのプログラムが16-bitをベースにした環境で開発されていましたが、Win32のモジュールでは、32-bitベースのプログラムを実行することが可能でした。このような背景から、QlikView 1では、16-bitベースと32-bitベースの両方の環境向けに製品を開発していました。オペレーティングシステムの進化について、今日では感慨を持つ方は多くないでしょうが、1995年にWindows95<*注1>がリリースされた以降に、32-bit環境がプログラムの標準的な実行環境になったことは、大きな転換であったといえると思います。

16-bit環境のQlikViewでは、ひとつのテーブル内では、65,000までのレコード、16,000の固有の値(distinct values)が上限値でした。これは、当時の分析対象の多くのデータについて、事前集計を必要とし、固有の値を絞り込む必要がでてきてしまう点において、大きな制約でした。32-bit環境においては、この上限値の制約がなくなり、明細データを基にした分析(transactional analysis)が可能になりました。

32-bitの制約として、メモリーの最大値が2GBという点は、その後、長い時間がかかったという歴史もありますが、ともかく、データ処理に関する制約がなくなったことは、私たちのソフトウェアには朗報でした。

QlikView 1で開発された多くの機能は、現在のバージョンであるQlikView 11でも継続しています。開発コンセプトは、現在で通用する先進的なもので、QlikViewの基礎となる設計思想を包含していたといっていいでしょう。


最後に、個人的に懐かしく、なくなってしまって残念だと思っている機能があります。このマーブル模様のバックグラウンドは、今のバージョンには、もう入っていないのです。

QV1_marbul.png


HIC


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<*注1> Windows95のWiki リンク

     Microsoft Windows 95 - Wikipedia


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